マッシュコラム

マッシュルームの取り扱い(vol.2)

おいしいだしを味わいつくそう!!

「マッシュルームからだしが出るっていうけれど、ホントなの?」って思っていませんか。料理のときに調味料を入れて炒めたり煮込んだりしてしまうと、味わいは感じても、見た目にはよくわからなくなりますよね。

見た目でマッシュルームのだしがいちばんよくわかるのが、マッシュルームの軸を取り、ひっくり返した状態で、オリーブオイルでじっくり炒めるアヒージョ料理です。

マッシュルームを丸ごとアヒージョ

フライパンの上でこんがりと焼けているマッシュルームの傘の内側に、だしのスープがじわじわたまってきます。
食べるときは、スープをこぼさないように、ひと口でほおばるのがオススメです!


マッシュルームのだしが確かに出ていることがわかったところで、もっとも効果的にマッシュルームのだしを引き出す料理のしかたをご紹介しましょう。

生のマッシュルームにはグルタミン酸が含まれ、成熟するにつれてその量が増えていく話は、「これであなたもマッシュルーム通(その③)」でご紹介しました。

実は、キノコのうま味成分としてよく言われるのは、グルタミン酸ではなく、グアニル酸です。そして、グアニル酸とグルタミン酸を合わせることで、相乗効果により、うま味が格段に高まることもわかっています。

生のマッシュルームにはグルタミン酸は含まれるのですが、残念ながらグアニル酸はあまり多くありません。ところが、加熱をすると、酵素の働きによってグアニル酸が作り出されていきます。…ということは、マッシュルームを加熱すると、もともとあるグルタミン酸に加えてグアニル酸が作られるため、グルタミン酸とグアニル酸の相乗効果によって、おいしいだしが取れるというわけです!

グアニル酸を作り出す酵素は、温度によって影響を受けます。
この酵素をより活性化できるように温度調節することで、おいしいだしをたっぷり取ることができるのです♪